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 エリとヤザキの場合 第二十六話

  2009/03/21 - 9:06:17

bdsm

ヤザキから何度も誘いを受けていたけれど、私の仕事の都合や、体調不良で、その都度断っていて、申し訳ないとずっと想っていた。
そして、断ることで、ヤザキが不安になることがわかっていたので、私も不安になっていった。

やっと私の都合がついたのは、ヤザキからの10回目ぐらいの誘いの時だった。
私は都内のホテルに2泊で予約を入れた。

ヤザキは、泊まりは可能だけれど、日中は仕事だった。
けれどそれは、私には都合が良かった。
なぜならば、タイミング良く、バレンタインの前だったからだ。

深夜にホテルに到着したヤザキを迎えて、久しぶりのヤザキの顔を見て、ほっとした。

「おかえりなさい」

私はいつもと同じ言葉を、ヤザキに伝えた。

深夜ということもあり、翌日ヤザキが仕事なこともあり、SMは控え目にした。
それでも、最後はセックスをして、ヤザキの精液を体内に出してもらった。

翌日、ヤザキが出勤してから、仮眠しようかと想ったけれど、シャワーを浴びて外出することにした。

銀座まで電車で移動して、チョコレートとマシュマロを買って、バレンタイン用のラッピングをしてもらい、それから遅くなったけれど、奴隷への誕生日プレゼントを買いに行った。
迷ったあげく、BOX入りのシガーセットにした。
シガーは無くなってしまうけれど、BOXは残ることを考えて。

仕事を終えて、深夜帰宅してヤザキにプレゼントをした。
イベント事には関心がないので、本命チョコをあげるのは初めてだったので、ドキドキしたし、シガーも気に行ってもらえるかわからず、奴隷が悦んでくれるのか、不安だった。

けれど、奴隷は凄く喜んでくれて、頑張って外出して買い物してきて良かったと想った。

沢山色々な話をして、もう遅くなってしまったので、普通に抱き合って眠った。
ヤザキは私の手を握って、私を抱きよせて眠ってくれる。
私はぴったりヤザキの胸に耳を押し当てて、ヤザキの心臓の音を聴いていた。

私はそれだけで、身体が震えて、いきっぱなしになってしまい、困ってしまった。
けれど困りながらも、握られた手を振りほどく気にはならなかった。

SMした時間は短かったのだけれど、ヤザキはますます魅力的な男になっていて、手を出すことに躊躇するほどだった。

今年、私が贈ったチョコレートは、奴隷だけだった。
大本命に渡せたので、義理チョコとかは、他の誰にも贈らなかった。

別れの朝、先に着替えを済ませて、口紅以外の化粧をして、眠っているヤザキのベッドの中に潜り込んでフェラチオをした。
フェラチオをして起こすつもりだったのだけれど、射精してぐったりしてしまった奴隷の様子に、少し後悔した。

こんなに長く逢わなかったのは、逢うようになって初めてだった。
けれど、やっぱり私はヤザキのことが、とても大切だと想った。

プレゼントしたチョコレートとシガーセット、それなりに値段はかかっているけれど、そんな値段なんかでは、この想いを伝えられないと感じた。
今もまだ、溢れる想いを伝える術を、私は知らない。

けれど、最近、お互いにメールの最後に「大好きです」と自然に書くようにになった。
些細なことだけれど、その変化が、私の幸せだ。