Information

  • 2008/08/06

    「楽しいBDSMのススメ(第二部)」へのリンクが404になっているのは、不具合では無く、現在まだそのカテゴリーに投稿が一つも無いためです。
    近日中に投稿しますので、それまでお待ち下さい。

    (2008/08/06 22:52に投稿完了しました)

  • 2008/08/06

    サイトの上部にあるMenuから、「Links」を削除し、「Community」「Guestbook」を追加しました。
    今までリンクさせて頂いていたサイトの管理人様、どうもありがとうございました。
    また、個別にお礼とお詫びの連絡ができなかったことについては、申し訳なく思っています。
    猫ブログの「Catia」は、「About」のProfileからリンクしてあります。
    「Community」は、mixiのファンコミュニティーです(更新のお知らせがメインです)。
    「Guestbook」は、mixiの全体日記を使って作っています(その他の日記はマイミクのみの公開です)。
    mixiを利用していない場合の私への連絡は、eri◎xeroticax.netまでお願い致します。
    コメントをオープンにしたり、サイト内にGuestbookやBBSを設置する予定はありません。
    また、mixiへの招待は私からは致しませんので、ご了承下さい。

  • 2008/08/06

    DBをMySQL4からMySQL5に変更しました。
    変更したことで、パーマリンクのURLが変更されています。
    そのため、文章内でリンク切れになっているものがある可能性があります。
    その際は、mixiのメッセージかメールで教えて頂けると有り難いです。

  • 2008/08/01

    WordPressMEが開発中止になったため、WordPress日本語版2.6に移行しました。
    閲覧に関しての変更はありません。

  • 2008/07/23

    サイトを再開しました。
    再開前の文章は「マゾヒストの墓標」から読むことができます。
    今後の更新は、「サディスティックな欲望」「主従の鎖」「楽しいBDSMのススメ(第二部)」の三カテゴリーとなります。
    改めて、よろしくお願い致します。

 楽しいBDSMのススメ エリとヤザキの場合 第五話

  2008/08/16 - 16:46:46

ヤザキの仕事の忙しさと、私の精神的な不安定が重なってしまい、ここ数日会話をすることがほとんどなかった。
私は自分を守るだけで精一杯で、ヤザキが多忙なことはわかっていたので、静かにしていることが最良だと思い、メールすらほとんどしていなかった。

数日後、ヤザキから一通のメールが届いた。

「最近、エリさんと話せていないので、このままでは捨てられてしまうのではないかと不安です。うっとうしい奴隷でごめんなさい。以前にエリさんがおっしゃった「お前は一生私の奴隷」という言葉を思い出しながら毎日を生きています」

これを読んで、私は改めて「主」という立場を認識した気がする。

私は、たった数日でここまでヤザキが追い込まれているとは、想像もしていなかったし、自分ではヤザキの主としてふさわしくないのではないかという想いが、いまだ残っていたからだ。

私はこのメールを読んで、すぐに返信をした。

「お前は、私が病気だから、負担かけちゃいけないって思っているの?そうだとしたら、私は、病気のことをお前に話すべきではなかったって、思ってしまうよ。甘えるのも、泣き言をいうのも、それは奴隷の権限だよ。私は、そう思ってる。それを私が聞き入れるかどうかは状況によりけりだけれど、その苦しみをを受け入れるのは主の勤めだと思っている。だから、寂しかったら寂しいっていって。つらかったらつらいっていって。苦しかったら苦しいっていって。私は、SM中以外で、私のことでお前が何かを我慢して、哀しい想いなんてして欲しくない。お前は私の奴隷なんだから、ちゃんと私にぶつけて欲しい。仕事が忙しくてチャットもメールもできないから不安ですって、不安がピークになる前に教えて。そして、どうして欲しいか、ちゃんといって。私は、勝手な判断で、毎日メールすることにしました。お前が心配性なのは、よくわかったから。だから、「もう嫌です」っていって逃げ出しても私はお前を奴隷にし続けるし、常にお前のことを想っているし、お前のことを主として愛しています。だから、私のことで不安になったりする必要は、全然ないんだよ。手近なところで多少スタンスが違っても、頻繁に連絡取れる奴隷が欲しいのだったら、最初からお前と逢ったりしませんから。私がお前を選んだの。だから、自信持ちなさい」

このメールで、ヤザキの不安は多少解消されたようだ。

私は通院し、薬を強くしてもらったため、多少精神状態も安定してきた。
ヤザキもまた、多忙ながらも、以前よりはチャットで会話をできる状態になった。

そんなある日の昼のことだった。
ヤザキがチャットで、私にこういった。

「今晩外泊可能になったのですが、逢っていただけますか?」

お互い五月に逢うことは不可能だと諦めていたので、私は本当に驚いてしまった。
私のこたえは決まっていた。
例え何か用事が入っていても、例え体調が思わしくなくても、私のこたえは同じだっただろう。

ヤザキは仕事が深夜に終わるため、深夜に私と待ち合わせるのは申し訳ないといった。
そして土曜日の夜中のラブホテルが、どこも満室の可能性があるということで、私は急いでヤザキの職場に近い某所のホテルに予約を入れた。

そして私は化粧もそこそこに、目についた道具と、ヤザキに次に逢うためにと買っておいたプレゼントを持って、ホテルに向かった。

ニ時間半ほどかけて行ったそのホテルは、狭いながらも、角部屋で、私は気に入った。
ただ、落ち着いて鞄の中を見ると、忘れてしまったものが沢山ある。

私は知らない町を歩き、結局コンビニすら見つけることができず、スーパーでアルコールを購入してホテルに戻った。

その町で、ヤザキと一緒に外出できるのか、私はわからなかった。
だから、外に食事に行かない可能性があることも考えて、アルコールを買ってきたのだ。

そしてまた、外泊可能になった理由は、翌日の日曜日に仕事が入ったのではないかと、私は想像していた。

最近、体調が思わしくないといっていたので、私は今日は優しくして、ゆっくり寝かせてあげようと思っていた。
ただし、ヤザキがどう思っていたのかは、私は知らない。

ヤザキが何時にホテルに到着するのかも、ヤザキが翌朝何時にホテルを出るのかも、私は知らなかった。
シャワーを浴び、一旦化粧を落とし、私はベッドに潜り込んで、煙草を吸い、アルコールを飲み、音楽を聴き、本を読んで、ヤザキを待っていた。

二十二時を過ぎた頃、ヤザキから電話をもらった。
ヤザキが私に電話をするのは、逢う時か、酔った勢いか、どちらかしかない。
これから急いでホテルに向かうという声を聞いて、私は化粧をはじめた。

その時、ピアスがひとつ外れた。
最初から、外れやすいと感じていた箇所だった。
ホールは完成しているので、通すことには問題がないのだが、私は自分の指ではこれをはめることができない。
これはヤザキにとめてもらおう、そんなことを考えていると、部屋のチャイムが鳴った。

思いのほか私は酔っていたようだ。
私はヤザキを抱きしめて、ヤザキの頭を撫でて、キスをした。

一人で待つ不安を消すためにアルコールで治療中の病の薬を飲み、食事をしていなかったことも重なり、私は泥酔していた。

ヤザキと軽く飲みに出掛けたが、私は真っ直ぐ歩くことができなかった。
手を繋ぐことも、躊躇してできなかった。
私がヤザキと歩いても問題の無い場所なのか、私にはわからなかった。
そして、それをヤザキに問うこともできなかった。

乾杯だけはビールでして、その後私はウーロン茶を飲んでいた。
そして、個室で、お互いの大学時代の話や、卒業後の話をした。

ヤザキの私生活に立ち入るような質問はしないようにしていたため、ここで、私の知らないヤザキのことを、私はいろいろと知ることができた。
そして、とてもそれが嬉しかった。

ホテルに戻り、ここから私の意識は途切れ途切れになっている。
覚えている部分もあるが、翌日ヤザキからのメールを読んで、私は自分の取った行動に愕然とした。
私はヤザキを酷く傷つけ、痛めつけ、ヤザキの訴えを無視して笑っていたそうだ。
最後に、髪の毛を掴まれて、ベッドまで引きずられ、寝かされたことは、微かに記憶がある。

けれど私は覚えていない。
私は、疲れたヤザキをゆっくりさせてあげたかったはずだ。
何がそうさせたのか、アルコールなのか、薬なのか、私にはわからない。

そして、翌日の会話から、私たちの歯車は狂っていった。

私は、自分を責めて自暴自棄になり、その矛先をヤザキに向け、ヤザキを攻撃し、全てをぶち壊し、ヤザキを怯えさせた。

そして、私たちは破局した。

けれどその破局は一日で終わり、周りの助けを得て、私たちは再度主従関係を結んだ。

完全に私が一人で暴走し、ヤザキを傷つけたのだけれど、謝罪の言葉を繰り返す私に、ヤザキも謝罪してくれた。

「私だってこれまでエリさんを傷つけてきたし、私が気づかないところでエリさんにダメージを与えてしまっていると思います。でも、そういうことを乗り越えながら、少しずつ関係を作っていくというのが二人の合意事項でした。ごめんなさい。私もそれに合意したのに、破ってしまいました。 たくさん泣かせてしまいましたね。ダメな奴隷です」

その言葉で、私はまた泣いてしまった。
そしてこの日のことは、これで全て忘れましょうと、二人で決めた。

私たちは今日からまた、一段目から階段を二人で上っていこうと思う。

そして私は、ヤザキがとめてくれた、右耳のひとつのピアスに触れながら、今もヤザキを想っている。